サムネイル

翻訳会社への「フィードバック」、していますか?

2回目、3回目と、依頼の回数を重ねるたびに翻訳の質が良くなり、発注側の準備や確認の手間が減り、発注担当者の負担が軽くなる… そんな運用に一役買うのが発注者から翻訳会社へのフィードバックです。

フィードバックとは、その名のとおり受け取った翻訳について「ここはもっとこうしてほしい」「この用語はこうしてほしい」などといった要望を伝えることです。今回の記事では、フィードバックのタイミングと内容、伝えるときのコツをご紹介します。

フィードバックのタイミングと内容

翻訳会社は、翻訳物を納品する際に、お客様への申し送りや要確認事項を何らかの形で添えることがよくあります。発注者が一次納品された翻訳をチェックし、翻訳会社に修正依頼を出すときに、それらにコメントを付けて返送するとよいでしょう。翻訳会社からの申し送りや確認事項への回答だけでなく、発注者側で用語やレイアウトについて気になった点や、企業や製品の雰囲気に合わない表現があったら、遠慮せず翻訳会社に伝えましょう。

フィードバックを伝えるときのコツ

回答やコメントを伝えるときに、それを反映する対象範囲もあわせて伝えるのがコツです。ある特定の箇所だけ、このファイル全体、別のファイルにも適用、また、今後発注する機会があったら同様に、のように具体的に伝えるようにします。フィードバックの各項目について、修正対象がその部分だけなのか、その1ファイル全体なのか、複数ファイルが含まれるプロジェクト全体なのかを明確に指示することで、行き違いや二度手間、同じことの確認の繰り返しを減らすことができます。

まとめ

フィードバックには次のようなメリットがあります。

  • 進行中のプロジェクトの品質向上
  • 次回以降のプロジェクトの品質の安定、発注者側のレビューの負担削減

最終段階の修正を発注者側が行う場合は、わざわざフィードバックすることを面倒に思われるかもしれません。しかし、このようなフィードバックを翻訳会社に提供しておけば、発注者が気づかなかった類似の修正点が見つかったり、次回以降のプロジェクトで翻訳会社との確認のやり取りが減らせたりできます。

翻訳会社へのフィードバックは、「自社の雰囲気や製品にマッチした訳文を作ってもらうためのチューニング作業」といえます。付き合いが長くなるほど理解が深まり、知識が蓄積されていくので、発注から検収までがどんどんスムーズになっていくでしょう。

最後に、フィードバックシートのサンプルをご覧ください。決まった形式はないので、使いやすいものでかまわないのですが、参考になれば幸いです。

Copyright © C-brains Corporation.