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翻訳会社のDTPサービス:PowerPointの例

DTP(Desktop Publishing)サービスはほとんどの翻訳会社が提供していますが、翻訳や出版業界以外ではあまりピンとこない言葉かもしれません。翻訳会社のDTPサービスとは、元の言語のファイルのレイアウトを維持しつつ、翻訳した言語の国の人にとってわかりやすいレイアウトに調整するのが主な作業になります。

次のような英文のスライド資料(アプリケーションはMicrosoft PowerPoint)があるとします。

sample-project.jpg翻訳会社では、翻訳支援ツールを使って原文のファイルを翻訳・レビューしたあと、英文を訳文に置き換えたファイルを出力します。さきほどのスライド資料を翻訳して出力すると、次のようになります。

sample-project(2).jpg原文を訳文に置き換えただけでは、なんだか読みにくいですね。

最初に目につくのは、タイトルです。製品名を目立たせるために語順を変えたほうがよさそうです。また、文字の大きさやフォント、レイアウトも修正の必要があります。上の2つのスライドは、原文も訳文も同じフォントサイズですが、印象がだいぶ違うことがわかります。

DTP工程を経ると、ファイルは次のようになります。

sample-project(3).jpgここでは次の作業を行いました。
・タイトルの語順の入れ替え
・フォントの変更
・斜体の解除(日本語では一般に斜体は使わない)
・改行位置の調整

また、画像右下にある発言者の名前の部分に注目してください。英語では氏名、役職、会社名の順が一般的ですが、日本では会社名、役職、氏名の順が自然なのでそのように編集しています。

sample-project_ja_DTP.jpg日本語のスライドとして自然な雰囲気になりました。これで日本のお客様に違和感を与えることなく、意図を自然に伝えられるでしょう。

まとめ

今回は簡単なPowerPointの例を使って説明しましたが、他にもMicrosoft WordやAdobe InDesign、Illustrator、FrameMakerなど、さまざまな形式のファイルのDTPサービスを提供しています。目次や索引の作成、図の組み込みや印刷用の版下原稿の作成など、目的や用途に応じた最適なDTPを提供します。

翻訳会社のDTPサービスについてイメージできたでしょうか。多くの翻訳会社が翻訳からDTPまでのワンストップサービスを提供しているので、ぜひご活用いただければと思います。

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