インターネットでWebサイトや資料を閲覧したり、セミナーに行ってスライドが映し出されたりしたときに、英語版しかなくて戸惑った経験がある人は多いのではないでしょうか。裏を返せば、企業のWebサイトや各種資料は、ターゲットとする読者が読みやすい言語で提供すると効果があると言えます。
ここでは、そのような企業が翻訳会社を探すときはどこを重視すればよいか、また、相談するときに何を用意すべきかなど、翻訳の依頼を検討しているときに押さえておきたい3つのポイントを解説します。何をどう頼めばよいか整理できていなくても、翻訳会社に相談してみると、前に進めるヒントが得られることがあります。
翻訳を発注するときに押さえておきたい3つのポイント
1. 翻訳会社の探しかた:「分野」と「言語」で翻訳会社を探す
翻訳会社を選ぶにあたって最も重要になるのは、翻訳対象の分野と元の言語、そして翻訳する言語です。
翻訳会社が取り扱う分野や言語はさまざまです。複数の言語を取り扱い、幅広い分野に対応している翻訳会社もあれば、金融やITなど得意とする分野に特化している翻訳会社もあります。インターネットで「マーケティング」「英日」「翻訳」など複数のキーワードを使って検索し、出てきた翻訳会社のWebサイトでニーズに合っているかどうかを確認してください。話を聞いてみたい翻訳会社が見つかったら、もう少し詳しい情報を用意します。それが次の「2」です。
2. 依頼内容の整理:何をどのように翻訳したいのかを把握する
翻訳会社に相談するときには、「1」で説明した分野と言語に加えて、次の情報があるとスムーズに話が進むでしょう。
- 翻訳対象物の種別: Webページ、セミナー資料、マニュアル、ソフトウェアのUIなど
- ファイルの形式: html、docxなどのファイル形式、または作成されたアプリケーション名
- 対象読者と用途: エンドユーザー向け操作マニュアル、技術者向け資料、意思決定者向けプレゼンテーション資料など
- 量(ワード数、ページ数、ファイル数など): 原文のワード数や文字数、ファイル数、A4で何ページなど、全体の量を伝えます。確認するのが難しい場合は、翻訳を検討しているファイルを翻訳会社に渡すと全体量を確認できます。
3. スケジュール:いつまでに必要なのかを伝える
スケジュールの確認は大切です。特に、決まった日に掲載する必要があるプレスリリースや、講演会で使うプレゼンテーション資料などは、その日より前に仕上がっている必要があります。期日が決まっている場合は、問い合わせや見積り依頼を行うときに、いつまでに必要なのかを伝えましょう。作業期間があまりにタイトだと、翻訳の品質に影響が出る可能性もあります。ですから、ギリギリまで放っておかずに、余裕をもって相談することをおすすめします。
全体の量や期日などがはっきりしないときは
翻訳が必要になりそうだけれども、詳細が決まっていないような場合はどうすればいいでしょうか。
そのようなケースでも、翻訳会社に相談すれば、おおまかな料金や所要期間がわかったり、参考になる情報や提案が得られたりすることがあります。多くの翻訳会社は相談や見積りに無料で対応しているので、一般的なサービスと同じように、まずは相談したり、見積りを取ったりしてみてください。
まとめ
翻訳の発注を検討するときには、「翻訳会社の探しかた」を工夫し、「依頼内容を整理」して、「スケジュール」を確認しておきましょう。翻訳する量・スケジュール・予算などがはっきりしていなくても、参考になる情報が得られることがあるので、その時点で分かっている情報で相談してみることをおすすめします。