「翻訳」はどのようにして出来上がると思いますか?最も単純なものだと、一人の翻訳者が翻訳して、その訳文が納品されると思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。そのようなケースもあると思います。しかし実際は、多くの翻訳会社が、翻訳者による翻訳が終わった後、品質をよりよくするためにいくつかの工程を行っています。
今回は、翻訳開始から訳文を納品するまでの間にシーブレインで行っていることをご紹介します。(※ 翻訳開始から納品までのフローは、翻訳会社や発注者の要件によって異なります。)
1. 【翻訳】厳正な審査をパスした翻訳者による翻訳
まずは翻訳です。ここを担当するのは、厳しい翻訳試験をパスし、一定の品質を確保できると判断された翻訳者です。品質を安定させるため、翻訳会社のパートナーとして協力していただくフリーランサーと社内翻訳者は、一定の基準を満たしていなければなりません。シーブレインでは、各翻訳者の経験や得意分野を考慮して、どの翻訳者に何を翻訳してもらうかをきめ細かく決めています。
2. 【レビュー】レビュアによる翻訳チェックとツールを用いた検証
2-1) 誤訳、訳抜け、誤字脱字のチェック
翻訳者が翻訳した文書は、別の翻訳者(またはレビュア)が原文と訳文を照らし合わせてレビュー(バイリンガルチェック)します。主に、誤訳、訳抜け、誤字脱字などの修正を行います。また、訳文が対象読者にとって読みやすいかどうかを、全体を見てチェックし、最適と思われる訳に仕上げます。
2-2) 文章のトーンや用語の統一
翻訳量が多く、スケジュールの都合などにより複数の翻訳者で分担して作業した場合に問題となるのが、文章のトーン、用語、言い回しの一貫性です。複数のレビュアでレビューを行う場合も同様の問題が生じます。これには、情報をこまめに共有することで一貫性を確保するようにしています。こうして、複数の翻訳者/レビュアが関わったことを感じさせない統一感のある訳文が出来上がります。
2-3) 各種ツールによるチェック
バイリンガルチェックが終わったら、複数のツールを使用して用語の揺れ、表記の誤り、誤字脱字などを再びチェックし、修正します。人間の目では見つけにくいミスも検出することができます。
3. 【プルーフリード】日本語で書かれた文章を想定した確認
最後に、完成した日本語訳を通して読みます。日本語として不自然な箇所はないか、わかりやすい表現になっているかという点をチェックし、必要に応じて修正します。
このように、翻訳会社は、お客様に品質の良い翻訳サービスを提供するため、さまざまな工程を踏んで訳文を仕上げています。「品質の良い」と言っても、お客様の目的や要件によって基準や評価はさまざまですが、「正確で、読みやすく、一貫性のある」翻訳は、ここでご説明したような手順によって出来上がっています。