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翻訳会社での翻訳プロジェクトの管理

翻訳サービスの標準フロー」にあるように、翻訳プロジェクトを完了させるまでにはいくつかのタスクがあります。翻訳会社は、発注者であるお客様とコミュニケーションをとりながら作業を進めます。このときお客様の窓口となるのがプロジェクトマネージャ(PM)です。

ここでは、PMがお客様とどのように関わり、翻訳プロジェクトを進めていくのかをご紹介します。

お客様のニーズの把握、見積もり、アサイン、スケジュール設定

PMは、翻訳プロジェクトの打診があると、まずお客様から提供された資料やファイルに目を通します。次に、翻訳対象ファイルの解析を行い、その結果とご希望の作業内容に沿って費用とスケジュールを見積もります。その際、お客様の予算やご都合を伺いながら調整を加えます。また、翻訳者とレビュアのスケジュールを確認し、翻訳、QA、DTP(ある場合)、最終納品までの工程に合わせた翻訳会社内部用のリソースプランと作業スケジュールも設定します。

翻訳の準備、情報共有、品質管理、スケジュール管理

翻訳のご依頼をいただいたら、実際の翻訳作業に入る前に、作業用のファイルを準備します。作業用のファイルができたら、翻訳者、レビュア、DTPオペレータなど、各工程に携わるスタッフ向けに必要な情報をまとめた指示書を作成して、それぞれに配布します。

翻訳作業が始まったら、複数で翻訳している場合は翻訳者同士、または翻訳者とレビュアの間で、情報共有ができているか、スケジュールに無理はないかなど、PMが全体を管理します。翻訳の途中でお客様への問い合わせが必要になったり、お客様からアップデートが入ったりなど、作業途中で確認や変更が生じることがあるのですが、その場合もPMがお客様とコミュニケーションをとり、翻訳者、レビュアと情報を共有して、プロジェクト全体の進捗を管理します。

お客様レビューとフィードバック対応、納品物の確認

PMは、お客様がどのような形で納品した翻訳のレビューを行うか確認します。これは、たとえば、バイリンガルファイルでのレビューを希望される場合と、編集(DTP)済みのPDFファイルでのレビューを希望される場合とでは、工程が異なるためです。また、元のファイル形式や前後の工程を踏まえて、最適なレビュー方法をお客様に提案することもあります。翻訳の発注が初めてで翻訳のレビューをどのように進めたらよいか分からない、スケジュールが厳しいので効率よくレビューしたいというような場合は、PMに相談することをお勧めします。

お客様のレビューが終わり、フィードバックがある場合は、PMが修正作業を手配します。修正作業の過程でお客様に確認が必要なことが出てきたら、PMがお客様とコミュニケーションを取ります。こうして完成した最終納品物は、PMが責任をもって確認し、お客様に納品します。

このように、翻訳会社の顔ともいえるPMは、お客様とコミュニケーションをとってニーズを把握し、臨機応変に提案を行い、プロジェクトを円滑に効率よく進め、完了させることを責務としています。翻訳会社を選ぶときには、良い関係を築けそうなPMかどうかもチェックしてみてください。

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